東京で起きた事故。新聞紙上等で皆さんご存知かと思いますが、サッカーの遠征中にコーチの運転するバスの中からドアが開いたため転落、後ろから来たトラックにはねられて尊い命が失われてしまった事故。
なくなった少年とその御家族の悲しみはもちろんですが、加害者となった運転をしていたコーチに対しても正直同情してしまいます。
われわれも含めて、4種のカテゴリーのコーチや監督は多くがボランティア、又は多少のお金をもらいながらも他の職業について少ない余暇や家族を犠牲にしている部分を否定できない人が多くいると思います。
少しでも遠征費用を安くして、選手がより多くの経験ができるように自分で大型免許をとってレンタカーを借りて遠征に行く、そんな指導者、少なくありません。私の周りにもたくさんいます。私の高校生の息子も先生の運転で数多くの遠征を経験させてもらっています。
真面目で一生懸命で、子供思いの指導者でなければとてもできない行為。
しかしそれが原因で事故が起き容疑者になってしまう・・・
Jリーグや日本代表の選手の多くがこういった指導者に世話になった経験があると思います。
安全確認を怠ったという非はあると思います。われわれも子供を預かる際にはより安全確認をしなければならないとも思います。
しかし、同じような立場にあるものとしてやはり気の毒に思う気持ちが一杯です。
チームを運営する上で、どうしてもお金の問題は避けることができない問題です。
一生懸命に、子供の成長を考えれば考えるほどお金はかかってしまうのが現状です。しかし、かといって際限なくお金をかけることは不可能です。
Jリーグの下部組織、NPO法人のチーム、会社として組織されたチーム、学校単位のチーム、地域ボランティアが主体のチーム、さまざまな形態のチームがありますがお金の面でゆとりがあるチームって多くないと思います。
今回の事故は、安全確認を怠ったコーチばかりではなく、色々な意味で草の根の部分をこのような人たちに頼ってきた日本のサッカーそのものにも責任があるような気がします。
かかわった多くの人を不幸にし、悲しみの淵においやったこのような事故は二度と起こってほしくありません。
それじゃあどうしたらいいのか?根本的な策は正直言って答えが見つかりません。
しかし、色々考えさせられる事故であり、今後も考え続けなければならないと思います。
大切な子供を預かる、たくさんの子供に集まってほしい、気軽に参加してもらいたい、だから会費を安くする。果たしてその考え方が正しいのかどうか?深く考えて行きたいと思います。最善の答えを求めて。

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