
税務署からどかっと書類が届けられた。
ああ〜もうそんな時期か分厚いマニュアルに細かい文字が、これでもかと言わんばかりに紙面を埋めつくしている。
毎年、同じ内容なら未だしも、微妙に変わっている。
結局、一通り、目を通さねばならない。
更地から始めるのも大変、だから一年前の提出資料は残しているが、算出根拠となるデータは何処の資料から引っ張り出し、表に埋め込んでいくか、1年前の繰り返しになるが、記憶の中からすっかり飛んでいる。
毎年、何故こんな煩雑な資料作りをするのであろうか?
元より貧乏所帯、公的年金等々かき集めても、税務署が提示された収入以下は提出の義務はない。
しかし、還付が必要な場合は提出が必要とされている。
算出すると、数万に及ぶ還付金が馬鹿にならない。黙っていれば、この還付金は国に吸い取られてしまう。だから、敢えて面倒な書類作りにチャレンジする。
在職時代は殆ど、専門にお任せで、関心も薄かった。
しかし、それも解き放されると、自分で納税義務を負い、馴れない帳簿とマニュアルを前に激闘する。
毎年、この時期になると、架設の事務所が用意され、書き方教室が始まる。マンツーマンで個別指導もあるが、限られた受け皿に、申告者が殺到し、待時間も合わせ、提出まで、根気の居る仕事である。まして、きちんと正確にまとめ上げ、結果を出すまでに、色々なハードル越えが必要である。
生命保険、国民健康保険、年金などなど、関係書類を集め、申告書にデータを入れ、計算する。
何々、今年は「復興特別所得税」などがあり、税加算が必須である。
こうした積年の繰り返しが、積み重なったせいか、馴れもあって、半日で何とか纏められた。
指摘も無かろうが、もしものことを考え、印鑑を用意し、早速、持参する。

おやおや、架設小屋は無く、2月2日からの開設であった。
でも、庁舎入口付近に、臨時受付所があり、受理してくれた。
付近にはその場で申告書を書いたり、書き方を相談したりで、人の渦でごった返していた。
やっと作った書類を提出する。
アルバイトのお姉さんが、細かい内容に、目を通すまでもなく、受領印を押し、控えを引き剥がし、ものの数秒で儀式は終わってしまった。
余りにも、あっけないので、「こんなので良いのか?」と声を掛けたが、「専門ではありませんので」と、軽くいなされてしまった。どうやら受付受理だけであったが、殺到する受付に、いち早く裁くかが、使命のようであった。
この重い儀式に、終わった時の達成感。何時だったか、途中の回転寿司でビールの祝杯を上げたが、今年は控えた。( ^_^)/□☆□\(^_^ )

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