さ〜て、だぼついた腹廻りは成人病の予備軍、人並みに食って、呑んで、終日パソコンの前に貼りついていれば、益々布袋様のように膨れ上がるのは見え見えである。
せめて今出来る事は歩くこと位で、体脂肪率を押さえ、徹底的鍛えた「ビリーズブートキャンプ」なんて、とてもとても出来そうも無い。
年かさね、寝るのもエネルギーが必要であるが、夜更かしの、早起きで、未だ脳味噌が固まったままの仮死状態の極めて不健康なモードで家に出る。
鬱陶しい梅雨時といいながら、時には雲間から覗く、お天道様が上がらない涼しい内におもうが、それも束の間、30分も経たない内に汗もぐっしょり、四肢を動かす内に、眠りから覚めた脳味噌が漸く動き出してくる。
朝の散歩コースは飽きずに長続きさせるために、狭い市内を1時間半で周回する5本のコースを用意し、順番に選んで行く。
吹上から東に向かい、高幡橋で折り返し浅川を鮭の産卵の如く上流に登って行く。

「おーお居る居る」最近は"つがい"で歩く群れ衆が、健康思考で良く見受けられる。夫婦携えて、格好よく「俺についてこい」なんて言っているんであろうか・・・。
「今更一緒になんて、面倒臭くて」マイペースで気遣い無く、我が道を行く。
途中でこの浅川を離れ、用水沿いのこんもりとした木陰を選び、用水沿いに我が家を目指す。
未だ残す、田んぼに水を流し、あちこちで田植えの姿が目に映る。
この用水の北側は殆ど住宅に埋まっているが、南側は未だ耕作地が残り、農家の原風景を確かめられ、楽しませてくれる。

ショートパンツに帽子姿は既に夏モードで、一見見た目には軽やかに、しかしコースの半ば過ぎ、1時間以上は経過。足並みも重く、ダラダラと、余勢で歩く。
用水の流れの溜まりには大きな鯉が数匹泳ぎ回り、その黒い姿が目に止まる

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