
"抱腹絶倒"の言葉の辞書に「倒れそうになるほど大笑いすること」と書いてある。
写真は時々TVにもお目にかかる、偽小泉純一郎である。良〜くその姿をリアルに観察しており言葉がなくても、その動きだけでも、お笑いを誘うが、あの突き放すようなワーンフレーズの小泉演説が本物か、偽物か識別出来ないぐらいに、徹底的になりきっている。
その小泉純一郎以下、安倍晋三、福田康夫の歴代の首相が順次登場から始まる衝撃的シーンに、ドキモをぬかしながらのコント集団、「ザ・ニュースペーパー」がこの多摩センターのパルテノンにやってきた。
日頃メデイアを通じて流される政治・経済・事件など国内外を問わず話題性のある素材をいち速く捉え、5〜10分のコントを作り、舞台で演じてしまうのである。
「旬のニュース」モットーとしており、難しい素材をも笑いにかえてしまう、これぞプロ中のプロとして、直に見ていると心酔してしまうほどの集団である。TVを付ければ某大阪の○本興行主体の一発の瞬間芸で浮き上がっては消えてしまうお笑い芸人がTVメデイア向けにもてはやされて辟易しているが、そんな背景のなかにお笑いの本質を見るようで実に新鮮に目に映る。
「旬のニュース」と言えば、当日京王線で米軍機が落とした不発弾処理が話題になっていたが
京王線の作業服を着た役者がステージから、「只今、無事に不発弾処理が終わった」旨のご挨拶がいち早くコントネタで鮮やかに料理されていた。
次から次へと切れ目なく演目に笑いの渦が途切れないまま、目を瞬く石原都知事、地面にとどくばかりに頭を下げる東国原県知事、橋下大阪府知事の3人のやりとり、橋下知事が真に迫る思い切りの泣きの演技に、思わず共演者もくすくす笑い出してしまうシーンにはまさしくニュースペーパーの真骨頂のようで、思わず、涙をだして笑ってしまった。

2時間余りの時間はあっと過ぎてしまった。その役者さんたちの好演が冷めやらぬまま、ホールで見送る役者さんの素顔が実に格好よく輝いていた。あの純一郎の生姿を直に拝見し、人間ってこんなに変わってしまうのかと思い知らされた。

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