
近代的な設備を持ち、市内で唯一の総合病院として、市民の体を守る、大事な施設である。
ところが「市民に信頼され、選ばれる病院」という病院基本理念は大きく揺れている。
昨夜(4月14日)ふとTVのニュースをみていたら、当病院の院長さんが、インタビュアの質問攻勢の中に呆然と失念したようにインタビュウーを受けていた。
常勤の小児科医の先生が3人体制で維持されていたが、そのうちの2人が3月まで退職、残り1人も6月に退職という、深刻な状態にあり、担当窓口に予約は×の張り紙がリアルに映し出されていた。
現在233人の出産予定しているが、同病院では出産出来ない可能性もあり、他の病院への受け入れを紹介するぐらいに深刻な状態を迎えている。
元より、小児科医の補充は予定しているようではあるが、思うように集まらず、見通しの見えないまま、大病院のメンツもかなぐり捨て、当面の対策に、門を閉ざすことになってしまったようである。
過酷な労働環境、医療責任など直ぐに訴えられる社会環境などリスクの多いものだけに小児科医になり手が少なくなってしまったのだ。
過疎化が進んだローカル都市で、産めたくても、産められないと云う事態は報じられていたが都心の近郊都市での足元でまさかこんなことに成っているとは思えなかった。
新しく病院は建てられ、町医者にはない高度な医療施設を持ちながらも、判断するのは専門医であり、その専門医が居なくなるという事態は防げなかったのであろうか・・・。
少子化対策と言いながら、生まれるべき環境がこんな状態では益々、出産不安に、陥ってしまい、益々この国は淘汰されてしまうのではと心配である
後期高齢者などと残酷無知なネーミングで差別をつける保険制度も非難の嵐の中、4月から事務的な扱いで施行され、腹を立つが、大事な生命の誕生まで脅かされる、益々住みづらい世の中になってしまった。

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