2007/10/18
10/08 NHK・hich で、今年のチャイコフスキーコンクールVn部門優勝した神尾さんの一時帰国/演奏ツアーに同行し、彼女を分析するドキュメンタリーがあった。
1990年の優勝者 諏訪内晶子さんとも共通する?、21歳の「強い・強い」 お姐さん。 「音楽の再現性」(筋肉と精神)では最高レベルか・・・我々とかけ離れた世界ではあるが。。
取材記者の素人的質問に対する個々の回答は、ストレートでかつ個人的。
( 帰国直後、総合記者会見での客観的・優等生スタイルとは明らかに異なる。)
じっくりと考え、肝心なところは?小声で、聞き方によっては辛辣で、厳しい答えが・・楽しい。
彼女の楽譜( チャイコフスキーのVn協奏曲 )に書き込まれた文字や記号に関する質疑応答の 具体例
質問 : ここに書いてある「音色」の意味は?
回答 : 特に意味はありません。・・・Vnの音色について、先生(ザハル・ブロン)達は普通なにも言わない。 言ってくれたとしても、せいぜい「ここは音色を変えたら?」・・くらい。
音色は自分で考えないと・・(そこに)想像力がないと、考えただけでは思いつかないが。。
Vnの音色は、「深い」とか「甘い(柔らかい?)音」とか、よく言われるが、低音域のメロデーを弾かせた場合、(暖かく?)深い音では、とてもチェロにはかなわないと思う。
Vnの魅力は多分、むき出しの、意外と金属音的な音であったり、・・・不快ではないものの、殆ど不快直前のようなキーキーした音が出るところ? 美しいだけではない、もっと「生々しい感情」がでるところ、なのかも。・・・(同感)
楽器を替えても音色は変わらない、 出てくるのはあくまでも自分の音。グレードが少し上がるだけ。 (グァルネリ・D.Jとか、ストラディバリのような)強い(?)楽器に慣れるには1年ほどかかる。
質問 : ここの「in tempo」 の意味は?
回答 : そのままのテンポを保つ、それだけの意。 普通(ここは、単純な音型の連続なので)、テンポを揺らす人が多い。 私は揺らさない方がいいと思う。 揺らさなくても暇にならない(退屈させない)程度には弾ける。
質問 : このフレーズの前後あちこち、五線に沿って書いてある矢印(---→)の意味は?
回答 : 沈殿しない、立ち止まらないで・・と言う意味。 演奏上 聴かせたいところで立ち止まってしまわないこと。 パン食い競争で例えれば、おいしいところでパンを囓りすぎ、なかなかゴールに辿り着かないのではいけない。 一かけくらいずつ囓って、ひたすらゴールを目指す・・の意。。
演奏サンプル : < YouTube/]V Int'l Tchyaik Comp:Mayuko Kamio >
本人のモットー(?) ・・・・ 「 強く・強く 」
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