〜母親の家に行くと、廃家の二階に古ぼけた小さな机があった。
引き出しを開けてみると、小さい頃の自分の創作日記が出てきた。
全く目の前に無い光景を目をつぶって書いている。
原文のままここに載せてみる事にした!
13歳の創作 『弱』 某年8月17日作
そこはさすがに涼しかった。
いやかえって寒いくらいだ。
私は夏の暑さを避けるため、このような山奥にやってきた。
私の泊まっている所は寺である。
この寺は見るからに古く、しかも庭がすばらしく大きい。
私の今いるところは実はこの庭の一部である。
私の目の前には雄大に水しぶきを上げる滝がある。
水量はあまり大きくないが、高さでは相当見上げなければならない。
私は近くのひのきの根元に腰掛けた。
樹木の冷たさが背中に伝わってくる。
足元はコケがいっぱい生えて、足を置くと水が染み出してくる。
さっきからずっと小さな水滴が私のほほを濡らしている。
滝から落ちてきた木の葉が、いつの間にか川の下流に向かって流されていた。
小さくて、弱々しい木の葉が・・・
※樹皮が苔むした“ひのきの巨木と滝”今でも神秘的な存在です。