本日は予定通り東京都企業春季大会を観戦してきました。会場は太田スタジアムです。太田スタジアムはなんといっても東京都内では神宮球場に次ぐ設備の良さが売りです。全面人工芝、照明、そしてスピードガンが設置されており、プロ野球の教育リーグでも使用されている素晴らしい球場です。東京都企業春季大会というのは毎年3月に開催されているものであり、都市対抗一次予選が免除の権利をかけた大事な一戦です。(一回戦勝利が条件となります)それでは今日の試合を振り返っていきたいと思います。
東京都企業春季大会準決勝 NTT東日本対JR東日本
NTT東日本

1番レフト 北道 貢(駒澤大学出身 7年目 29歳)
2番センター 目黒 聡(上武大学出身 2年目 24歳)
3番DH 宮内隆之(横浜商科大学出身 5年目 27歳)
4番ファースト 高尾佳之(中央大学出身 7年目 28歳)
5番サード 平野 宏(国士舘大学出身 10年目 32歳)
6番キャッチャー上田祐介(日本大学出身 5年目 27歳)
7番レフト 高橋 平(東北福祉大学出身 1年目 23歳)
8番セカンド 梶岡千晃(中央大学出身 5年目 27歳)
9番ライト 岩本康平(八戸大学出身 2年目 24歳)
ピッチャー 大竹飛鳥(関東学院大学出身 3年目 25歳)
JR東日本

1番センター 都築
2番セカンド 重谷 祐弥(千葉経大付出身 2年目 20歳)
3番ライト 川端 崇義(国際武道大学出身 4年目 25歳)
4番サード 木本
5番ファースト 大前 佑輔(早稲田大学 1年目 23歳)
6番DH 斎藤
7番レフト 石谷
8番ショート 長塚
9番キャッチャー石川 修平(法政大学出身 1年目 23歳)
ピッチャー 鈴木 寛隆(東洋大学・3年目)
昨年都市対抗ベスト4のNTT東日本と昨年は都市対抗の出場がなく雪辱に燃えているJR東日本の対決。NTT東日本の先攻で試合が始まった。
JR東日本の先発は左腕エースの鈴木。鈴木は球速こそ135キロ前後なものの、コントロールを武器に打たせて取る投球が彼の持ち味だが、今日の鈴木はぴりっとしない。先頭の北道はセンターフライに打ち取るが、2番目黒にセンター前ヒット、3番宮内もヒットで続き、1,2塁のピンチ。そして4番高尾が左中間を破るツーベースで2点を先制する。
1回の裏。JRの攻撃。NTTの先発はエースの大竹。昨年は先発・抑えを兼任し、ベスト4入りに貢献した。大竹は重谷にレフトのエラーで出塁させるが、後続を抑えて無失点に抑える。
2回の表NTTは2死満塁のチャンスを作るが、3番宮内が凡退し、無得点。JRも連続ヒットでチャンスを作るが、ゲッツーで無得点に終わる。
3回の表。JRは2回から交代した右横手の佐藤大士(30歳・中央学院―三菱ふそう川崎)が続投。4番高尾はレフトが太陽で目測を誤り、ボールが後ろに転々としている間に三塁へ。次打者の平野のときにサード木本がエラーを犯し、3点目を献上してしまう。エラーによる失点、雰囲気が悪くなり、このままずるずるいくかと思われたが、3回の裏、9番石川、1番都築が連続ホームランで1点差。そして3番川端がレフトスタンドへ打ち込み、3本塁打で一気に同点に追いつく。そして木本にライト線のツーベースを打たれ、5番大前はセカンドゴロだったが、セカンドがファンブルしている間にホームイン。一気に逆転する。だが、4回の表、NTTは1番の北道が右中間に飛び込む本塁打で同点とする。試合が荒れてきた。4回の裏、ツーアウト1,3塁となったところで、大竹は降板。大竹の出来はまずまず。マックスは139キロで、昨年より仕上がっている印象だった。ただ3回の裏だけは不用意にストライクをとりにいって本塁打を3本浴びた形になった。彼について後述したいと思う。2番手に右アンダースローの木城をマウンドにおくる。木城は川端を見逃し三振にとり、ピンチをなんとか切り抜ける。5回の表、佐藤から左の杉山にスイッチ。杉山は左から小気味よい速球を投げる。スピードは130キロ(マックス138キロ)台がほとんどであるものの、切れはなかなかだ。ワンアウトをとるものの、サードのエラーで崩れる。フォアボール、パスボール、高橋のタイムリー、フォアボールでワンアウト満塁のピンチを作ってしまう。ここでJRは杉山をあきらめ、右腕の坂上を送る。坂上は見逃し三振にツーアウトをとるが、1番北道にヒットを打たれ、2点を追加され、7対4。坂上は2番目黒を見逃し三振にとるが、痛い失点となった。5回の裏、木城は三者凡退に抑えた。7回の表、7番高橋がヒットを放ち、バントなどでツーアウト1,3塁となったところで目黒がレフト線ツーベースを放ち、さらに追加点。これで8対4。7回の裏、JRは3番川端がセンター前ヒット。すかさず盗塁を決めて、ノーアウト2塁とする。ツーアウトとなったが、6番斎藤がセンター前タイムリーで1点を返し、8対5とする。
8回の表、JRは期待のルーキーを投入する。十亀剣。大学時代では速球派サイドハンドとして馴らした投手である。十亀は常時140キロ前後のキレのあるストレートをびしばし投げ込み、先頭打者こそ歩かしたものの、それ以降は空振り三振。センターフライ、空振り三振に斬って取る。
目には目を。NTTもエースの黒田をおくる。彼もシーズンには145キロ前後を投げ込む右サイドハンドだ。この日の黒田は常時135キロ前後だが、切れのあるストレートを投げ込み、無失点。
十亀の快投はまだ続く。先頭こそ歩かしたが、次打者はバントでワンアウト2塁。圧巻なのはここからだ。ここまで当たりを見せている北道と目黒を連続三振。切れ味鋭いストレートを前に飛ばすことができなかった。マックス142キロだが、切れは素晴らしい。この日一番の内容だった。
そして9回の裏、黒田はあっさりと三者凡退に斬ってとり、NTT東日本が決勝戦に進出した。
NTT東日本201130100 8
J R東日本004000010 5
3点差ではあるが、点差以上に野球の密度の違いを感じた試合であった。NTT東日本は上位下位切れ目ない打線で、つなぎの打撃で8得点を重ねたが、JR東日本は3本のホームランとタイムリーの1点のみ。本塁打3本で追いついたのは評価したが、現実、本塁打でなかなか追いつけるものではない。雑な攻めが多かったのは反省点だ。投手陣はまだ仕上がっていない印象。ルーキーの石川もまだピッチャーを引っ張ることができず、受け身のプレーになっていた。これは経験を積んでいくしかないだろう。そんな中で、十亀の好投は大きな収穫であった。順調にいけば間違いなく戦力になる投手。あの切れ味鋭いストレートはアマチュアでとどまるのはもったいない。ぜひプロを目指してほしい逸材だ。
NTT東日本は盤石に勝ち上がったといえるだろう。前の試合では那須や井納といった2年目が投げて自信を深めた。決勝では彼らにもチャンスを与えて、ただ勝つではなく、若手にとって収穫のあった試合(大会)にしたいところだ。
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