かつて、太平洋に浮かぶ島々の海岸はマングローブ林で覆われていた。ところがそれを入植者たちが次々と伐採してしまった結果、海面上昇による海岸侵食を受けやすくなった。 フィジーのヤドゥア村では、侵食の激しい海岸にマングローブの植林が行なわれている。実施しているのは、アジア水平洋などで農村支援や植林などに取り組む国際NGO・オイスカ。フィジーやインドネシア/フィリピンなど8カ国でマングローブ植林を住民と共に実施しており、その合計は二三八四ヘクタールになる。そのうちフィジーでは、1997年から四一ヘクタールの植林が行なわれた。 生長したマングロ−ブ林は、波によってすぐに破壊されてしまうコンクリート堤防より・も海岸浸食を防ぐために有効である。しかも安価だ。それだけでなく、小さな魚介類が育つ場所ともなり、多くの二酸化炭素を固定する力を持つ。台風の直撃によって全滅したり、適切な高さに浸水するよう植えたりする必要があるなど、マングローブの苗が育つには困難もある。だが根気良く植え続けたならば、太平洋の島々をマングローブの防波堤で少しでも守ることができるだろう。 「京都議定書」では、温暖化に責任のある「先進国」だけに温室効果ガスの削減義務を課している。中国は世界第二位の一四・五%、インドは48%を排出しているが削減義務はない。経済発展を続ける「途上国」の二酸化炭素排出量は、二〇二〇年には世界全体の半分を占めるとの予測もある。 「先進国」は、急速な発展を続ける「途上国」にも削減を求めようとしているものの、「途上国」は強く反発する。地球を危機に陥れた「先進国」への強い不信感があるからだ。しかし「地球号」は沈没に向けて確実に傾き始めている。「途上国」でも温室効果ガスの削減をしなければならないのは明らかだ。それを実現するには、日本を始めとする「先進国」が、人類に課せられたこの難題に本気で取り組む姿勢を示す必要がある。排出削減目標を率先して実現させ、「途上国」への資金・技術援助を積極的に行なうべきだ。
バイオトイレ

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