●多文化共生
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外国人労働者がふえている。
当然、その子どもたちも、
ふえている。
日本が、この先、国際社会の中で
生き延びていくためには、外国人
労働者の存在を、否定することは
できない。
少子高齢化でできる穴を、こうした
外国人労働者たちが、埋めてくれる。
が、問題は、ないわけではない。
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先日(07年9月)、静岡県K町にある小学校で、講演をさせてもらった。昔からお茶の産地として知られる、田園風景の美しい街である。その席で、校長が、こんな数字を教えてくれた。校長が話してくれたことをメモにしただけなので、数字的には、不正確かもしれない。
校長は、こう言った。「私はこの地域で生まれ育ちましたが、この40年間で、学校の様子も、すっかり変わりました」と。その上で、「ご存知ないかもしれませんが、実は、このK町が、外国人比率では、静岡県、ナンバー・1です」と。
私「このK町がですか?」
校「そうなんですよ。そんなわけで、この学校にも、外国人の子どもたちが、たくさん来ていますよ」
私「どれくらいの割合ですか?」
校「全校生徒数452人のうち、外国人の子どもは、39人です」
私「39人も、ですか!」と。
外国人というのは、ブラジルを中心とする、南米からの労働者の子どもをいう。452人中、39人といえば、約8・6%ということになる。おおざっぱに言えば、10人のうち、1人弱ということになる。
校「が、そのうち、つまり39人のうち、21人がほとんど日本語を理解できません。つまり日本語指導が必要な子どもたちです」
私「学級を別にしているのですか?」
校「そうできればいいのですが、それができないから困っているのです」と。
同じような問題を、浜松市の西にある、K市もかかえている。自動車部品を作る企業が、数多く並んでいる。そのK市の中心部に、K小学校という、全校児童800人ほどのマンモス校がある。そうしたマンモス校では、こうした外国人の子どもたちのために、特別の予算がつけられている。ポルトガル語のできる指導員も配属されている。私が見学させてもらったクラスでは、3〜4人の子どもに、1人の教師がついて、マンツーマンの指導をしていた。
つまり、こうした指導には、お金がかかる。
が、たとえばブラジル人の子どもたちにかぎって言えば、ブラジル人学校がないわけではない。先のK町の子どもたちにしても、通えなくはない。しかし学費が高い。
一般公立小学校のばあい、月1万円弱程度の学費で、通学できる。一方、ブラジル人学校のばあい、学費は、月、6万円前後。中には、子どもを2〜4人、連れて日本へやってくる夫婦もいる。そのため「どうしても学費の安い公立小学校で……」となるらしい。
もちろん、問題もある。
ほとんどの親たちは、子どもを学校へ連れてきて、こう言うという。「日本語を教えてほしい」と。
しかし現在の学校には、そういうカリキュラムは用意されていない。「しかたないので、ふつうの学級で、日本の子どもたちといっしょに、学習させています」(K小学校談)とのこと。
が、さらに問題はつづく。
つぎの話は、私の地元で市議会議員をしている男性(40歳くらい)から聞いたものである。その男性は、こう言った。ある市営団地(集合住宅)のほとんどが、外国人労働者たちによって、支配されてしまったという。そういう話の中で、こう教えてくれた。
「文化の破壊が進んでいます」と。
たとえば南米からの労働者たちは、夜中でも、パーティを開く。大騒ぎする。信号無視は、当たり前。交通ルールも守らない。黄色車線でも、平気で追い抜きをかけてくる。
学校教育についても、ブラジル人の子どもたちは、雨が降れば学校を休む。行事があっても、土曜日には、学校へは来ない。ある日突然入学したかと思うと、またある日、突然、学校をやめてどこかへ行ってしまう、など。
だからといって、ブラジル人の子どもたちを責めているのではない。ブラジルにはブラジルの伝統や、習慣というものがある。「彼らはそっくりそのまま、この日本に持ちこんでくるのですね」(市議会議員の男性談)と。
それがさらに、このところ過激に(?)なってきた。以前はというと、南米からの労働者といっても、少数派。目立たなかった。日本の社会の同化しようという意識も、まだあった。
それがこのところ、先にも書いたように、全体の10%〜とか、地域によっては、それ以上に、なってきた。しかも経済的に余裕のある外国人労働者がふえてきた。この浜松市でも、ここ数年、外国人労働者の運転する車が、目立って多くなった。
つまりその分、「ますます態度が大きくなってきた」(市議会議員の男性談)とのこと。そしてそれがそのまま学校教育という場に、反映されるようになった。
冒頭に書いたK町の小学校の校長は、こう言った。「他文化共生も結構ですが、今、現場では、学校教育を守るのに必死です。このままでは、学校教育そのものが、崩壊してしまいます」と。
ことは深刻である。ゆいいつの解決策は、公立のブラジル人学校を開設することだが、それにもこれまた多くの問題がある。が、不可能ではない。
カナダでは、学校の設立そのものが、自由化されている。しかも内部で教える言語は、自由。日本も今すぐ……というわけには、いかないかもしれないが、日本がこの先、国際社会の中で生き残っていくためには、教育の自由化、教育の国際化も、避けられないのでは?
私はその小学校の校長の話を聞きながら、そんなことを考えていた。