アトリエ太陽の子の願い:
「今、大切なのはこどもがこどもとして成熟できること」
高校受験を一週間後に控えている。やるべき事はやった。
一週間後に向けて、彼は体調を整えるだけだ。そう思うと、全身の力がス〜〜ッと抜けた。
ボクの眼は、窓から見える中空に浮かんでいた。
幼い頃の出来事がぼんやりと思い出された。
その思い出の一つに3歳から小学6年生まで通っていた〈こどものアトリエ〉の情景があった。
なんの役にも立たないものを作っていた。
「あの時間はなんだったんだろう」気になった。
今日は火曜日。もしかするとまだアトリエをやっているかもしれない。
確かめたくなって家を出た。
なんだかタイムスリップするような虚脱の足取りだった。………… ……………
近づくと窓の高さは知ってるそれより低かった。
気づかれないように中を覗いた。
せんせいがいた。小さい子も沢山いた「昔といっしょ、あのままだ」と思った。
視線を投げると『せんせい』が気づいて寄ってきた。
「ヨ―ヨ―修平じゃないか」以前と同じに声をかけてきた。
「まだ、やってんだ」以前と同じに返した。
「そうだよ、出来るだけ無意味でカラダとココロにいいことをね」とせんせいが笑
って言った。
「意味のないことって意義があるよ!」
ボクのそんな言い方にせんせいは満足気だった。
無意味について語れたその時のボクはかなりカッコイイと思うが、
その意味するところが、未だ説明できない。
